第3話:夢を見るか、現実を見るか
〜 実りある見学のために、なにを見ればいいの!!? 〜
ついに新幹線がやってきた函館。あちこちに歴史ある建物が残る函館。
新しいものと古いものが交わる、このまちに、迷える家族が暮らしている。
おや、星井さん一家ですね。なにやらご機嫌そうだけど...?
あっ! 青島所長さーーーーーん、聞いて聞いて、すごいんだよ、ぼくの部屋。はしごを登っていくと、秘密基地みたいでね、天井に窓があってね!!! すっごくかっこいいんだから!
ほおお、すごいね、ロフトかな。こんにちは、翔太くん。
青島所長、自分の家っていいですね。ああ、あの書斎...
ほんとうに。アイランドキッチン、あの吹き抜けのダイニング...ああ...
さては、住宅展示場の見学ですね?
はい! マイホーム、ブラボー!!!!!
では、ごきげんよう〜〜〜♪
はい、また!
...かなり浮かれていますね。ギャップにショックを受けなければいいですねえ......
ようこそ、「おうちラボ」へ! ん!!!?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
パパの嘘つき、ママの嘘つき!!!!!
先週、モデルハウスを見学して、とてもすばらしかったので、プラン(間取り)を出してもらったんです...(遠い目)
全然、まったく、まるっきり、まるで、違うんですよ!!!
私たちが見たものと別モノでした...(涙目)
それはそれは...お気の毒でした。
実は、よく聞く話ですね。見学したのは総合展示場のモデルハウスではないですか?
そうです、そうです。
あれはね、特別なんですよ。
ハウスメーカーが、自社の技術やセンスの粋を集めて、金に糸目をつけぬフル装備で建てた家ですから。
それはそれは立派です。ほれぼれするほど見事です。
訪問者を魅せるための見せる家ですね。
でも、夢を見ることはできても、現実的ではありません。
あまり参考にならないと思いますよ。
え......(絶句)。私たちが見たものは、夢......。
家を建てるのは夢ですが、夢で終わらせずに現実にしたいから、見学会に行ってみたのに、夢を見ていたとは......。
私たちはどうしたらいいのでしょう!!!
オープンハウスに行ってみるのはいかがでしょうね。
オープンハウス??
はい。オープンハウスは、暮らすための家を見せるものです。
家が完成したときに、そのオーナーの許可を得て、一定期間、見学会のために解放します。あるいは、ハウスメーカーが建てた家の展示即売会というパターンもありますね。
いずれにしても住むことが前提なので、より現実的です。
夢を見ずに現実を見る...。いいですね!
もう夢はこりごりだわ。
いやいやいや、夢を見るのは悪くないですよ。
住宅展示場に立ち並ぶ家は、究極の理想だと思って見れば、問題ありません。その設備はどうしても必要なものなのか、自分たちの予算でまかなえるものなのか...など、現実と照らし合わせながら見学できれば、いいと思いますよ。
でもねえ、必要がなくても見るとほしくなりますよね。
なるほど。それでしたら、身の丈に合ったオープンハウスの見学をおすすめします。
青島所長のワンポイント講座
家づくりのための見学会には、大きくわけて2つある。
題して「夢を見るか、現実を見るか」。
①大きな予算を使ってフル装備で建てられたモデルハウスの見学
②これから実際に暮らす人の家を見学するオープンハウス
①は夢を見せてくれるが、②は現実を見せてくれる。
その違いを念頭に置きながら、見学会に参加すること。