第4話:ローーーングに組もう住宅ローン
〜 思うだけでは家が建たない…お金はどこからやってくる!!? 〜
ついに新幹線がやってきた函館。あちこちに歴史ある建物が残る函館。
新しいものと古いものが交わる、このまちに、迷える家族が暮らしている。
おや、星井さん夫婦ですね。今日はなにやら浮かない顔を…?
……。………。
私にまったく気づいていませんね。
星井さん、「おうちラボ」で休んでいかれませんか?
おいしいコーヒーを淹れますよ。
あ! 青島所長、こんにちは。助かった…じゃない、喜んで!
コーヒーがもったいないです!!! もううううう!
な、なにがあったんですか!?
この人ったら、函館競馬で1万円もすったんですよ!!!
これから家を買おうとしているのに! 1円だって大事なのに!!
いや、だから、悪かったって。
でも、ホンジュラスから一時帰国した幼なじみと二十年ぶりに会って、
「思い出に、大人にしかできない函館らしいことをしたい」って
言われたら、とことんまで付き合っちゃうだろ……。
でも、限度ってものがあるわよね!!!
私なんか、住宅ローンのことを考えたら、夜も眠れないというのに。
おお、住宅ローンまで話は進みましたか!
はい、あのあと、オープンハウスをいくつも見学して、少しずつ
自分たちの住みたい家がイメージできてきました。
事前審査っていうのをすすめられるんですが、
あれ、申し込んだほうがいいのでしょうか。
事前審査とは、提出する書類から、ローンを組めるかどうかを判断するものですから、受けたほうがいいですね。
見学したハウスメーカーごとに受けたほうがいいのでしょうか?
いえいえ、事前審査は1回でいいでしょう。
ここで建てると決めたら、そのメーカーにお願いすればいい。
あ、そういうものですか。見学に行くたびにすすめられるから、
メーカーごとに違いがあるのかと思っていました。
それはないですね。あくまでも、住宅の購入を考えている人に
支払い能力があるかどうかを判断するものですから。
家をもつのにふさわしい人間かどうか、私たちが試されるんですね。
住宅ローンの返済期間は35年が一般的でしたが、いまは40〜50年でも組めます。
星井さんが40年で組んだとして、支払いが終わるのは…
72歳ですね。定年までになんとかしたいけどなあ。
そうよね。…50年だとしたら、82歳でしょ。払える自信がないわね。
お気持ちはわかります。
ただ、返済期間を長くすると、月々の返済額が少なくなるので、そこはメリットだと思いますよ。
翔太くんが成人するまでとしても、あと15年は、教育費やらなにやらかかりますよね。
そのあとは、家計に余裕ができる可能性がでてくる。
そのときに、繰上げ返済をすればいいのです。
繰上げ返済??
毎月の返済額にプラスして返済することで、残りのローンを予定よりも早く減らすことです。
ローンの元金を減らすので、利息も減っていくのです。これが繰上げ返済のメリットですね。
たとえば、40年でローンを組むと、72歳で完済ですね。
翔太くんが成人する15年後の47歳から繰上げ返済していくと、定年くらいまでに完済できる可能性も出てくるわけです。
いいですね!
ものごとには、いい面も悪い面もありますからね、注意は必要です。
繰上げ返済もメリットだけではない、と。
そうですね、デメリットも考えたほうがいいでしょうね。
うまい話はないか…。
また馬!!!?
いやいやいやいや…もうこりごりです。
うまいだけの話はないから、ライフプランからお金のことを一緒に考えてくれるファイナンシャルプランナー(★)がいると安心でしょうね。
青島所長のワンポイント講座
家づくりには、住宅ローンの組み方も重要になる。
題して「ロングに組もう住宅ローン」。
①事前審査は、建てるハウスメーカーが決まってから受ける
②住宅ローンの返済期間は長く設定しておく
③家計に余裕が出てきたら、繰上げ返済を考えてみる
わからないことは、暮らしとお金の専門家(ファイナンシャルプランナー)に相談してみること。