不動産屋のおもしろ話 第十六話
ぐーふーの話
先日、新潟では「春一番」が吹いたとの発表があった。
函館も少しずつ暖かくなってきた気がするけど、弊社定休日の水曜日の降水確率の高さは何とかならないものだろうか。
誰だ普段の行い悪い人は。│д゜)。
気を取り直して。
予約していた、函館亀尾地区に新しくできた酒蔵「五稜乃蔵」の初出荷の日本酒が入荷したので今夜はフグ刺しでも買ってきて頂くとしよう。
函館の米と水を使い、函館で醸造し、函館の料理を美味しく頂くコンセプトで作られた本物の地酒。楽しみだ。
冬の鍋の王様「フグ」。
先日こんなニュースを見た。
あるバイオ企業が、遺伝子を改変する技術を使って、成長速度を速めたトラフグを、「ゲノム編集食品」として国に届け出た。
同社はゲノム編集技術によって食欲を抑える遺伝子をはたらかないようにトラフグを操作。
餌をよく食べるようになり、成長速度が約1・9倍に上がり、通常は2年以上かかる飼育期間を1年で出荷できるようにした。
簡単に言うと「いくら食べてもお腹がいっぱいになった気がしないから、ひたすら食べ続けるフグができました」となる。
私は遺伝子操作に反対ではないが、もしこれが海に逃げて繁殖したら?と思うと正直寒気がした。
どんな強固なセキュリティで管理しようが、所詮は人が行う事。事故は起きるし、フグだって食べ物である前に生き物だ。
アメリカの作家、マイクル・クライトンは自身の作中でこんなことを書いている。
「進化の歴史がわれわれに教えてくれたことがあるとしたら、生命は押さえつけられなどしない。
生命は壁を破り、新しい領域に広がり、拡散する。たとえ、痛みをともない、危険をおかしてでも。」
ハーバード大学医学大学院で博士号を取得した彼の作品は、生命科学に関わるテーマが多く、最先端の科学をリサーチし、咀嚼したうえで問題提起し作品に取り入れる。
そう。ジュラシックパークは単なる恐竜パニック映画ではなかった。
遺伝子を、生命をコントロールしようとした結果、人類が自らの首を絞めることになるという警鐘なのである。
あまり知られていないが、フグは歯がものすごく強く、ピラニアに匹敵するとも言われている。
2㎜程度のワイヤーならあっさり噛み切られるし、トラフグくらいになるとアルミ缶を引きちぎるくらいだ。
ただでさえ天敵がいない生物に、強靭な歯と無尽蔵の食欲を与えたらどう進化していくか、想像に難くない。
何より釣りをしていて邪魔されるので困るんですよクサフグさん。野良ネコやカモメですら食わないし。
そんな不遇なフグも近い未来、旺盛な食欲で海の生態系の頂点に立ち人類に代わって地球を支配するかもしれない。
そういえばネット掲示板でサザエさんのフグ田家(磯野家含む)は顔のパーツが皆一緒であることから、彼らは遺伝子操作されたクローンだという都市伝説が流れていた。
まさかと思いながら、検証すべく実際にフグ田家を顔のパーツから描いてみた。
誰!?Σ(゚∀゚*)
やはり「サザエさん」は近未来のお話だった。 *注
「フグ田家の逆襲」が、今始まる。
*注 不動産屋のおもしろ話 第十話 参照 https://beus.jp/blog/2021/06/post_938.html