お客様インタビュー
café et craft yue.
ススキノすぐのビルの中なのに
静かでおちつく空間にしたくて。
ビルの管理事務所をつくるつもりで、
喫茶店にしちゃいました。
ここはうちのビルですが、ちょうどこのフロアが空いたので、管理事務所にしようと考えていました。ただの事務所よりは喫茶店のほうがいいかなと思って。実は、yue.をオープンするまで飲食店で働いたことも経営したこともなかったんです。だから、店舗をつくるという感覚ではなくて、自分にとって心地よい空間をつくりました。好きなものに囲まれた、大好きな場所ですよ。
私の言ったことそのままではなくて、
それよりもいい提案があったから。
札幌にもあったビアスのインテリアショップがお気に入りでした。すてきなアンティーク家具があって。お店をやると決める前でしたが、机やチェストを買ったんです。いま、お店のインテリアにしています。そのビアスが住宅の設計施工もしていると知って、依頼することにしました。
外国の図書館をイメージした造り付けの棚。
塗装の色のテストにも立ち会いましたよ。
壁一面に本が並んでいる外国の図書館に憧れて、そういう家がほしかったんですね。店舗もそういうふうにつくろうと思って、カウンターの中と入口の横の壁は、本棚っぽくつくってもらいました。ディスプレイ用の洋書と自分の持っている写真集を並べています。カウンターの中はコーヒーカップも置いて。カウンターの一枚板のテーブルと、カウンター席とテーブル席の間の段差につけた螺旋の手すりもこだわりましたね。あとは、個室です。ここはオフィス街なので、ちょっとした会議などに使えるようにと思ってつくりました。実際は、子どもを連れたお母さんたちの利用が多いですね。子ども連れでも喫茶店で落ち着けると、喜んでいただいています。
工事が始まってからは、塗装する前の色のテストなどにも立ち会いましたね。青島社長や大工さんには、自分の思うことを正直に話しました。
コーヒーの価値は、味はもちろん、
それ以上に空間の良さで決まると思う。
もともとは無農薬の「百年野菜」をウリにしていたのですが、最近は「パフェの店」と認識されているようで、パフェ目当てのお客様も多いですね。スイーツ男子が増えたためか、男女比は半々くらいです。年配の男性は、カウンターでコーヒーを飲むのが懐かしいとおっしゃいます。おいしいものとくつろげる空間を提供して、それを気に入った人たちが来てくれればいいと思っていましたが、(2011年5月のオープンから)4年たって、そういうふうになっていると思います。
コーヒーの価値は、味そのもの以上に、パーソナル空間の広さや居心地のよさで決まると思っています。ススキノという場所柄、外はにぎやかですから、店のドアを開けたら静かな別世界が広がっている、そういう場所にしたかったんですね。シックな色味とアンティークの家具…自分の好きなものでできている空間は、私には心地いいです。同じように心地よく感じるお客様が増えて、何度も来てくれるのはうれしいですね。