不動産屋のおもしろ話 第八話
外来誤
「おーい、斉藤君、ノートパソコンの充電ができん、壊れたばい。」
はい、今日もお呼び出しです。
「えーと、これはイヤホンジャックで(前も言ったけど)電源に挿し直したのでもう大丈夫です。」
「おお、そうか。ところですぐメールがいっぱいになるが、メモリは増やせっと?」
「増やせると思いますが、まず不要メールを消して、保存したいものはハードディスクやSDカードに移しましょう。ええ、はい、だからっ、メモリは電源を切ると消えるので・・・」
帰卓。
PCになじみが薄い人達にはメモリもハードディスクもSDカードも一緒なのだろう。
IT用語やPCの常識は人それぞれなので何とも言えないが、IT企業でもないのにやたらとカタカナ用語でマウント取ってくる人、あなたのまわりにもいませんか?
「まずはアイスブレイクといきましょう」・・ドラクエか何かの呪文ですか。
「その提案のエビデンスは何ですか」・・・・根拠ですね。海老は大好きでんす。
「ウチの商品スキームのブレストミーティングのアジェンダを頼むよ。」・・・お断りです。
ちなみにカタカナ用語連発すると相手に真意が伝わりにくく、いやな感じの「仕事ができない人」と見られるのでお心当たりがある方は今日から自粛することをお勧めします。
IT業界のカタカナ用語の様に、不動産業界でも言い方違いが一般化した例が多くある。
あまり知られていないが、マンションは日本では中高層の集合住宅の総称だけど英語では大邸宅の意味で共同住宅ではない。
そして日本語のマンションを英訳するとapartment house(アパート) だ。
ちなみに私が学生時代札幌で住んでいた家賃22,500円の風呂なし木造築ウン十年アパートの名前は「サンフラワーマンション」で、田舎から出てきた友達が家の前で迷子になっていた。
足立区で住んでいたマンションも訳すと「扇町の皇帝の宮廷」だが豪雨の時にエレベーター内で大量の雨漏りが起こり突然停止した素敵な思い出の宮廷だった。
マンション・アパート名は入居率にも響く大事なものなのだ。
そして漫画で有名な「めぞん一刻(一刻館)」や「マカロニほうれん荘」は実在する。
検索するとやたらと出てくるけど、著作権とかどうなっているんでしょ。
あんな管理人さんだったら入居率バク上げだろうなあ。
私も惣一郎さんになりたい。
あ、弊社管理物件の協和マンション(木造築四十五年)の管理人さんからお電話です。
今行くよ!管理人さんっε=┏(·ω·)┛。