住宅ローン金利動向を考える
欧米を中心にコロナワクチン接種の広がりによる経済回復への期待が高まるなか、日本での(特に道南での)コロナワクチン接種の動きはなかなか進まない状況ですね。現在の住宅ローンの金利状況を一言であらわすと膠着状態です。変動金利は下げ止まり、フラット35最低金利は4月に0.02%アップしたものの、その後は2ヶ月連続で0.01%ずつ下がっています。
短期金利の指標となる無担保コール翌日物金利は、2016年に日銀がマイナス金利政策を導入して以来、マイナス圏での推移となっており、大きな変動はありません。短期金利と連動する住宅ローン変動金利も基準金利が2%台で横ばいの状況です。
長期金利に関しては2021年1月にバイデン政権の発足とともにアメリカの長期金利は一時的に1.7%を超えたものの、その後は徐々に低下し、6月上旬には1.4%台まで下がっています。日本の長期金利もこれに連動していると考えてよいでしょう。
この背景には米連邦準備制度理事会と日本銀行が現状の金融緩和を維持する姿勢を崩していないことがあります。中央銀行が市場から国債を大量に買うことで債券相場が高止まりして長期金利が低い水準を維持するという構図になっています。その背景があるため、景気回復への期待が今後、仮にあったとして、投資家が株式市場に資金を投入しても、すぐには長期金利の上昇は考えにくいでしょう。
結論としては変動金利を選択するにせよ、固定金利を選択するにせよ、少なくとも年内は低金利の状態が続くことが予想されます。住宅ローンをご検討のお客様にとってはある意味、低金利でローンを組めるチャンスの状態だと考えていただいて差し支えないでしょう。
収入、家計の状況、家族構成などの要因で、お勧めしたい住宅ローンはご家庭によってそれぞれです。この機会に住宅ローンをご検討の方はいつでもご相談ください。