不動産屋のおもしろ話 第十二話
想い出の色
今回もまた色のお話。
それは筆者が地球に東京に移住したばかりの頃、東北地方の山奥の観光地を車で旅行した時に「都市景観」という名の不思議な光景を見たときの事。
ちなみに都市景観は以下の条例で制定されている。
都市景観条例
地域の特性に応じ様々な内容の条例が制定されており、地方自治体の責務や市民の義務、景観形成基本計画の策定、景観形成地域の指定、大規模な面的整備や大規模建築物の建設の際に届出制度や都市景観への配慮のための協議、景観形成物の指定等を規定している。
・・・だそうだ。
誰に対して配慮された景観なのかはわからないが、とにかく町の景観を統一しようと思って条文にしたら、お役所的にはこうなるのであろう。
不思議な光景。
それは町じゅうのほとんどのものが「セピア色」でできていた。
都市と呼ぶには程遠い田舎町で、住宅も、公民館も、全国チェーンのコンビニまでも、全てがセピア化していたのだ。
異国情緒があるように、サングラスをかけたまま通過したら気がつかない異色情緒も存在していたのである。
とにかく見慣れないと、目がおかしくなったかと思ってしまうくらい異色なのですよ。
かつては一世を風靡したセピアもあった。
インスタントカメラで全てがセピア色に写るものもあった。
しかし、コンビニの看板まで色あせていては見つけにくくて困る。
トイレ行きたくて焦っていたんだからぁ( ;∀;)。
この町で生まれ、青春時代を過ごした若者は否が応でも想い出はセピア色なのだろう。
だって最初からそうだし。
いや、もしかしたらセピアが想い出になったら次はそれこそ未知の新色か。
わかりにくいのは困るけど、観光地の特性を維持しつつ自然と同化しようとするコンセプトは良い考えだし、函館市も学ぶべきだと思う。
いや、むしろ函館市こそセピア色をもっと活用すべきだ。
なぜなら、セピアの語源は「イカスミ」なのだから。
そして青看板(道路標識)やカントリーサインもセピア化し、道に迷った観光客をやさしく歓迎してあげましょう、セピア色の旅館で。
「函館市イカスミ景観条例」の制定です!
そろそろ函館市議会に進出か。
あ、それ♪ いかぽっぽー ◝('ω'◝) ⁾⁾。